吸血鬼のお弁当になりたい

作者:なたがら(著者)

「鬼頭ゆきです。吸血鬼です。よろしくお願いします」

高校に入学したら、同じクラスに吸血鬼の女の子がいた。
吸血鬼って、お昼ご飯はどうしてるんだろう。

「その…食べてないんだ。飲む用の血液パックが品薄で…」

ええっ──!? 大丈夫なの!?
普通のお弁当は食べられなくて、唯一の栄養源も手に入らなくて、
お昼休みはいつも一人で過ごしてるなんて……
そんなの、ほっとけないよ!!

「鬼頭さん──僕の血、吸う……!?」

誰もいない校舎裏で、僕らの秘密のお昼休みが始まった。

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